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平成二十六年度 第四十九回 函館市PTA連合会研究大会

全  体  研  修  会

□趣旨目的

・函館市教育委員会の仕組みや役割をPTA会員が正しく理解する。

・函館市教育委員会が児童・生徒のために取り組んでいることを知る。

□主題

「教育委員会ってどんなところ?」

・教育委員会の仕組みや役割を知ろう!

□講師

函館市教育委員会 学校教育部

部長 小山 みゆき 氏

函館市教育委員会 生涯学習部管理課

課長 阿部 慶太  氏

函館市教育委員会 学校教育部教育指導課

課長 加賀 重仁  氏

●概要説明 阿部 課長

教育委員会の制度について

教育委員は五人で組織され、任期は四年です。教育委員長は委員会の代表で、教育長は事務方のトップを務めます。委員会の会議は年十二回程度で毎月第三水曜日に開催され、条例、規則、教育一般、予算などを協議します。規則では膨張傍聴できるのですが、傍聴者はほとんどありません。馴染みがないからでしょうか。職員は三千名以上いますが、教育委員会は三八二名で、保健福祉部も大きいですが教育委員会の方がまだ大きい組織です。学校教育部(幼稚園、小中学校、高校など)と生涯学習部(文化、スポーツなど)に分かれ、それぞれ担当しています。

来年四月からは制度が見直され、次のように変わります。

・総合教育会議の設置

・教育長と教育委員長の一本化(経過措置有り)

・教育に関する「大綱」の策定

・会議の透明化  など

●学校教育部の取り組み  小山 部長

平成二十年より子どもたちの豊かな人間性を支援するためにアウトリーチ事業に取り組んでおり、子どもたちが多くの文化に触れる事が出来るように、茶道、華道、音楽、舞踊などの講座を用意し、各学校で開催しているが、伝統音楽が人気のようであります。子どもの生きる力を育む学校教育の推進において、学習習慣を身につけるために、放課後や長期休業中を活用したアフタースクールなどを開いており、今後は、地域(寺子屋)や学生などの取り組みなどへの支援も検討していきたいと考えております。また、特別支援教育の充実については、特別支援員や巡回指導員を配置し活用いただいておりますが、各学校からの要望も多いことから、少しでも拡充できるよう努力していきたいと考えております。教育相談については、南北海道教育センターに於いて対応しているので、先ずは電話相談を活用して下さい。食育については、昨年度、学校給食の基本方針を策定し、安全でおいしい給食を目指した取り組みを進めています。食育の推進に当たって、学校給食を是非活用して頂きたいと思っています。和食がユネスコ登録されましたが、今年度から「和食の日」がスタートし、様々なメニューが子どもたちの前に並んでいるので、是非、家庭でも学校給食を話題にして下さい。食物アレルギーへの対策については、昨年度マニュアルを策定し、医師の診断を下に学校対応を行っております。その他、AETやサポーターを配置しての外国語活動の充実、中学生の海外派遣事業、校舎の耐震化と多くの事業と対策に取り組んでおります。少子化にともなっては、学校再編計画が進行中で、平成二十八年度の桐花中学校グループの統合、平成三十年度の的場中学校グループの統合と、順次進められていきます。

●質問 市P連 吉田 監査

いじめ、不登校、体罰、など保護者からの相談案件が発生した場合、教育委員会はどのように対応しているのでしょうか。また、その結果の情報提供や把握に関してはどのように対処しているのでしょうか。

▽加賀 課長

非常に難しい質問でありまして、委員会では毎日取り組んでおります。希望があれば保護者と直接会って話し合い、校長と話し合いの場を設けながら対応しております。子どもを中心に据え、家庭、地域、学校、教育委員会が協働体制で対処出来ることを願っております。方法論に多少差異はあっても、どんな立場や職業の方であれ、自分の力で大地を踏みしめて歩む子どもの姿を思い描くことについては、同じではないでしょうか。皆がまっすぐに歩いていけるようにレールを敷いてあげるためにも、常に対話をしながら対処していきたいと考えております。

●質問 市P連 中村 副会長

教員免許更新制度が実施されている中、先生方に指導力や資質を高めるために、教育委員会ではどのように関わっているのでしょうか。

▽加賀 課長

先生方の研修について法律で義務化されており、指導力・資質向上に向けて多くの研修が行われています。対象が初任者、教職経験の五年、十年、十年以上とそれぞれの年数に応じたものや、長期休業を活用した民間企業での研修など、多くの場に参加して積み重ねているのが現状です。また、校内での研修活動、南北海道研修センターでの講座(五四講座)への参加と年間を通じて行われています。保護者向けにも「スマートフォンと児童生徒」と題し、講演会を開催しました。

●質問 市P連 平田 副会長

最近話題になっている土曜日授業や放課後教室について、函館市の方針を教えていただきたいのですが、全道の動向も含めてお願い致します。

▽加賀 課長

函館市は社会教育が大変盛んな地域で、サッカーや野球などの少年団の活動が土、日に行われている状況の中で、八幡小学校において、文科省指定モデル校を受け、年間十回、月に一度のペースで土曜日授業が試行されています。内容としては国語、算数、体育が主な教科となっています。放課後教室は地域の方や学生ボランティアも加え、現在小学校、七校で実施しておりますが、希望する学校が大変多くなっています。また、子ども自らが参加し、講師として地域の方、学生、町内会(寺子屋)が中心になって活動しているところもあります。土曜授業は検討課題です。

●質問 市P連 秋田 副会長

少子化対策に係わって、学童保育委託料負担軽減と言った、いろいろな支援策を各市町村が実施している中、函館市、あるいは教育委員会はどのような対策を講じているのでしょうか。

▽阿部 課長

平成二十四年度に保健所福祉部、教育委員会、保健所などから関連する事業を移管して子どもとその家族に対するサービスを一元化した組織、子ども未来部が新設されました。主な担当は学童支援、子育て支援、幼稚園、妊婦検診への助成等で。少子化という課題もありますが、総人口が十七万人まで減るという推計もあり、今後、「人口減」がやはり大きな課題となっています。他の部局と連携していく案件であります。